「おかやまZINEスタジアム」出店&ワークショップ
岡山市などが主催する「おかやま文学フェスティバル」が2022年度から開催されているのですが、2023年度はその一環として初めて「おかやまZINEスタジアム」が企画されていました。市街地の廃校体育館が会場となる、ZINE制作者を中心としたマーケットイベントです。企画・運営メンバーには玉野市の451BOOKSさんも参加されていて、かなり早い時期から出店はもちろん、ワークショップをしませんかとお声がけをいただいていたのですが、日程が2/25。1月末のオープンから日が浅いタイミングかつ、多忙な時期でもあり迷いましたが、いいプロモーションにもなりそうなので思い切って参加をしてきました。当日の様子を編集室の橋本がレポートします。
出店とメンバーの募集
まず出店にあたっては、自分が制作したものを販売するだけでは面白くない。この日だけでもメンバー的に同じブースで出店してくださる作り手や、イベントに合わせて制作したいという方を募集してみたところ、なんと7人もの方に参加していただくことができました。うち6人は、編集室のリソグラフや複合機での制作に挑戦してくれました。
制作や出店、ワークショップの運営サポーターも募集。開催直前の数日は、夜遅くまで制作した方も多かったのですが、一緒に製本作業をしたり、出来上がったZINEを紹介したりと大人の文化祭状態でした。関係ができてから当日を迎えることができたからか、チームワークも素晴らしく、終始楽しく参加してもらえたのではないかなと思います。
<出店・制作メンバーと販売したZINE>
-宇野港編集室
『宇野港編集室をつくる』
編集室ができるまでをまとめたZINE。リソグラフで印刷し、制作サポーターと一緒に製本作業を行った。
-Rieko Honda / なすびより
自身で制作したPhotoZINE『Get Back to The Life』に加え、編集室のリソグラフで編集後記を兼ねたフリーペーパー『奇刊 半端者』を制作。2色印刷をとても楽しんでいただいていました。その後、編集室のスタジオメンバーに。文フリ香川では、お隣のブースに出店。
-渡辺有理/チーカマーレ檀家
『ホステル中毒!Volume1+plus』
過去に制作したZINEの本文に加筆し、リソグラフで刷り直し。漫画表現と印刷、紙の相性も良くて、来場者の反応も上々でした。文フリ香川では、お隣のブースに出店。
-小溝朱里
『たまの、暮らしの』
玉野への移住日記をまとめて、編集室のリソグラフで印刷。厚手の紙を使い、製本は糊づけに挑戦していました。その後、編集室のスタジオメンバーに。文フリ香川にも参加。
-冨岡久美子/クミコ
『たゆたう日々』
玉野のお隣り、倉敷・児島で働きながら自身の「書く」体験などを振り返ったZINE。本文は自宅、表紙は編集室のリソグラフで印刷。イベント当日は仕事のため、不参加。その後、編集室のスタジオメンバーに。
-山本晶大
『まちを読む ZINE – vol.1 民家の屋根を読む』
自身の仕事や活動を通して得た知見をシリーズでまとめていくZINEの第一弾。編集室の複合機で印刷。当日は体調不良のため、不参加。
-ハルカ
『かきク会 vol.1 』
本人+2人で1年活動してきた自由律俳句の会についての記録をまとめたZINE。編集室のリソグラフで印刷。当日は所用のため、不参加。その後、編集室のスタジオメンバーに。
-ほりお あきひ
『ハクセキレイ』『スズメ』『アオサギ』『ヤマガラ』『文鳥』
0円のおみくじ方式で配布する、鳥に関する小話をまとめたZINE。オープン前からの編集室サポーターで、制作にもお金をかけずWord+自宅のプリンタで制作。その後、玉野に移住して編集室のスタジオメンバーに。
ワークショップ「おすすめZINEのZINEをつくる」
編集室らしいワークショップの立案にも頭を悩ませました。リソグラフを持っていくほどの機会ではないし、簡易にできる印刷や製本体験だけというのも物足りない。おすすめのZINEや本を持参いただいて、編集室が用意した「みんなでつくるおすすめZINE BOOK」に追加するページ原稿を手書き→A4複合機でスキャン→印刷→表紙を選ぶ→中綴じ製本→発行印の押印で2冊を仕上げてもらうという企画を考えました。
内容が少し複雑なので、説明にもひと手間、こちらでの作業も必要で運営の負荷は高めでしたが、スタッフ、そしてそれぞれイベントや印刷物の制作にも慣れていそうなサポーターが頼もしく、こちらもいい雰囲気で運営してもらうことができました。出店、ワークショップへの参加エントリをした時は本当に2つをやり切れるのか不安も大きかったのですが、結果的には代表の橋本はほとんどケアをする必要もないくらいの安心感でした。その分、編集室自体に興味を持ってくれた方と話したり、他の出展者のところを回って交流を深めたりすることもできました。
自身やメンバーが制作したZINEのこと、編集室のことを熱っぽく紹介しながらブースを盛り上げてくれた出店メンバー。いかに快適に、楽しく参加してもらえるかにも気を遣いながらプロ並みの運営をしてくれたワークショップメンバー。集中して原稿を仕上げ、完成したZINEを手に満足そうに記念写真をしていたワークショップ参加者ー。前向きでクリエイティブなエネルギーにあふれる人に囲まれ、いい風景を眺めながら1日を過ごすことができたのは、とても幸せなことでした。途中で気づいたのですが、これは「編集室で見れたらいいな」と思っていた風景の1つでした。
ZINEスタジオの運営には手がかかるので、これだけでは編集室の運営費を稼ぐことはできないのですが、こうなればコワーキングや宿泊よりも、まずはこちらの活動に振り切ってみるのも楽しくていいだろうなとも思います。7/28には香川・高松で開催されたイベント「文学フリマ香川」にも出店。2025/3/2の次回「おかやまZINEスタジアム」にも参加予定です!
投稿日:2024年9月28日/カテゴリー:活動レポート